マイ・マネージメント③
前回は、「身の丈に合った成長を図る」とはどういったものなのかを説明しましたが、今回は実際に私が実行した内容を説明します。私は経営学について全く勉強した事がなく、独自の経営プランを構築して実践しており、全く参考にならないかもしれませんので、ご留意下さい。
独立して事務所を開業する場合、弁理士として独り立ちできる経験値と人脈が大切になりますので、自分を客観的に見て仕事を頼みたいと思えるかを指標として勤務弁理士を続けました。私の場合、13年間公務員をしてからの勤務弁理士でしたので、10年程度でその感触を得られ、50歳近くになってしまいました。また、給与を支給される勤務弁理士から自分で給与を稼ぐ独立弁理士になるわけですから、半年間無収入でも家族に迷惑が掛からない貯蓄も必要ですが、概ね500万円程度の貯蓄で大丈夫だと思います。
まず、法人設立後に必要な実務を頭の中で整理して1か月程度で慣れるように失敗を繰り返しながら実行しました。ここでの失敗は内向きのベクトルでして、やり直しがきくと共に経験値を得られるので、恐れずスピード感をもって取り組みます。もちろん短期的な売り上げは全く見込めない、将来に向けた投資という位置づけです。
法人設立後に必要な主な実務は、パソコン等のオフィス環境構築、会計ソフトや労務手続き、特許のうち図面作成・意匠・商標実務スキルの習得です。これらは実際に収益を得られるものではないので、1か月と短期的な目標を定めて取り組みました。