マイ・マネージメント⑦

前回は、開業した特許事務所が「売上を予測する」方法について記載しましたが、今回は、「売上を活用する」方法について記載します。

開業時は、「売上を留保する」のではなく、「売上を活用する」ことで、弁理士法人として成長が図れます。弁理士業界はパソコンがあれば仕事をこなせることから、製造業と違って資金を借りて設備投資することが少ないため、「売上を留保する」ことで、人材を採用するための資金源を確保した方が良いといわれます。

ですが、私の場合、「売上を活用する」ことを意識してマネージメントしています。「売上を活用する」ためには、毎月入ってくるキャッシュを有効利用するわけですから、短期的なキャッシュフローの把握も大切になりますし、売上予測を下回るリスクを回避する必要もあります。

ただ、人材を採用したとき、人件費が増え、事務所スペースを拡張していく必要が生じますので、ある程度の余力資金も同時に確保していかなければなりません。つまり、貯蓄と活用のバランスがすごく大切になります。開業1年目は、全ての売上を積極的に活用に回し、開業2年目は人材を採用したときに生じる余力資金を確保することも意識しています。

この余力資金を過大に見積もると、「売上を活用する」ことができず、法人の成長速度が鈍化しますので、適正な余力資金を設定し、予測した売上から必要な余力資金を差し引いて、現在のリソースの最大化を図ります。最大化を図るリソースとは、「ヒト、モノ、カネ」のうち、特に「ヒト」です。現在、新人技術者1人を3月から教育していますので、2期目を終えた時点で次の新人技術者を採用できるように、現在のリソース(新人技術者1人)の最大化を図っていきます。

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