動的意匠
PayPayのカード表示部が上下動する動的意匠の非創作容易性が認められて登録審決が出された事件です。同様のデザインであっても、動的意匠として保護を受けることができるという事例です。
(審決理由要旨)本願意匠が意匠法第3条第2項の規定に該当するか否か、すなわち、当業者であれば容易に本願意匠の創作をすることができたか否かについて検討する。画像を含む意匠において、縦横比が約3:5の角丸長方形状であるカード表示部を表した画像は、意匠1及び意匠2に見られるように本願の出願前に広く知られている。しかしながら、本願画像部分のように、ユーザーの操作に応じて、カード表示部が上下動する画像は意匠1及び意匠2には表されておらず、本願画像部分に特有の変化であるということができる。意匠2に見られる画像の変化は、カード表示部が単に上方に移動するのみであって、カード表示部が上下動するものではない。したがって、原査定における拒絶の理由で引用された意匠に基づいて、当業者が容易に本願意匠の創作をすることができたということはできない。
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