特許の鉄人内容編NO.2
通常、私は発明者さんにヒアリングするとき、発明者さんの思いをメモ(いつもは紙に記入するアナログタイプ)にします。その上で、従来技術との差異を抽出し、技術的特徴を明らかにします。そして、幾つか抽出できた技術的特徴の中から、ビジネス面でアピールできそうなもの、侵害発見が容易なものを中心に、他社が模倣し難い広い権利範囲を決定します。
今回私の思考回路は以下の通りです。次回、このメモを元に、作成したクレームを紹介します。今回は、あらゆる傘に対応できる点に着目して、最も広い権利範囲を作成しようとしました。
(本発明)
傘ホルダー
雨の日傘を持つのが不便
傘が濡れているので、バッグの外側に置きたい
傘を閉じたら拭きたい
鞄の外
折りたたみ傘も長傘も使える
初代ははみ出し吸水部(鞄も拭ける)⇒不評
(1)平面を巻いて筒状にする
(2)内側に吸水部
(3)入れるだけで雫が取れる
(4)持ち手 コンパクト
(従来技術との差異)
巻くのはあった
底部が無いものもあった
鞄に付けるものもあった
〇底がずっと空いていない
(ビジネス面)
あらゆる傘に使えるように伸縮する