特許事務所での未経験者教育NO4

特許事務所に入所してから半年が経過した頃、はじめて新規出願の起案をしました。まず特許請求の範囲を起案するのですが、容器の発明だったため、言葉で表現するのに苦労しました。

特許用語集を予習して、特許の独特な言い回しを勉強していたつもりでしたが、検文するまでもなく、上司に書き直しを命じられました。その時言われたことは、発明品を頭で想像して、「特許請求の範囲の文言から手書きで発明品を描けるように記載するように」でした。各構成要件の接続状態を限定しすぎないように記載することが非常に難しかったです。

2回目に作成した特許請求の範囲は、上司の検文を受け、赤字だらけでしたが丁寧な説明を受けたおかげで少しは理解できました。2回目の検文も完璧に修正していないため、もう一度特許請求の範囲を記載するように指示を受けました。

3回目に作成した特許請求の範囲も赤字だらけでしたが、何とか完成に至り、明細書の作成に着手しました。明細書の作成にあたり、背景技術、作用効果までを記載して、再度上司に検文してもらいました。赤字だらけでしたが、実施形態を書く前に背景技術、作用効果までを検文してもらうことで、発明の要部が見え、その後の起案がスムーズになりました。

実施形態では、手書きやパワーポイントでラフな図面を作成しながら各構成要件の説明を順番に記載しますが、大変時間がかかりました。ですが、特許請求の範囲、背景技術、本願の作用効果まで検文してもらったおかげで、実施形態が的外れなものとはならず、修正も最小限で済んだと思います。次回は、新規出願を効率的に起案する方法を記載します。

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