特許異議申立事件での取消決定

特許異議申し立てを行うと、特許権者は訂正の請求を行い、特許権が維持されることが大半ですが、今回は取消決定の判断がなされた事件を紹介します。レザートートの発明(下記請求項1)で、接合部の側面がL字状であることが特徴ですが、出願前に公開されたホームページ情報(ユーチューブ動画)から進歩性が否定されました。過去のホームページ情報は、ウェブアーカイブ(Wayback Machine)から引用されていますので、審査段階では見逃されていたものと思われます。

https://tokkyo.shinketsu.jp/originaltext/pt/1412291.html

【請求項1】
背面側から正面側に曲げられ、収容空間の背面側と底面側を覆い、1枚の皮部材を用いて構成された第1の部材と、
前記収容空間の正面側から右側面側及び左側面側を覆い、1枚の皮部材を用いて構成された第2の部材と
を備えた鞄本体を有し、
前記第1の部材の第1の縁部と前記第2の部材の第2の縁部とで前記収容空間の開口部が形成されており、
前記第1の部材の前記第1の縁部以外の第3の縁部と、前記第2の部材の前記第2の縁部以外の第4の縁部とを接合して鞄の外形及び前記収容空間を形成する接合部を有し、
前記左側面側に現れる前記接合部が、前記左側面側を見た側面視において略L字型をしている鞄。

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