関連意匠

本意匠に類似する意匠は関連意匠として登録を受けることができます(意匠法第10条第1項)。今回は、本意匠と類似するか否かが争われた事例を紹介します(令和7年(行ケ)第10093号(A事件)、同第10094号(B事件) 審決取消請求事件)。スカートやパンツは、チュニックに対して、物品、用途機能、位置・大きさ・範囲が異なるとして、類似しないと判断されました。

(要旨)証拠(甲15、16)及び弁論の全趣旨によると、本願部分Aは、別紙2のとおり、意匠に係る物品がスカートで、青色で着色した部分以外の部分であり、本意匠部分は、別紙1のとおり、意匠に係る物品がチュニックで、緑色で着色した部分以外の部分であると認められる。スカートは下半身を覆う筒状の衣服(下衣)であるのに対し、チュニックは丈が長めの上衣である。腹部と脚を通して下半身にはくスカートと、胴体と腕を通して上半身に着るチュニックとは、用途及び機能がいずれも類似しないから、本願意匠Aの意匠に係る物品と本意匠の意匠に係る物品が類似するとはいえない。本願部分Aはスカートの一部であり、腹部を覆う用途及び機能を有するものであるのに対し、本意匠部分はチュニックの前身頃の一部であり、胸部を覆う用途及び機能を有するものであるから、本願部分Aの用途及び機能と本意匠部分の用途及び機能とはいずれも相違する。本願部分Aの物品全体の形状等の中での位置、大きさ及び範囲と本意匠部分の物品全体の形状等の中での位置、大きさ及び範囲とは、別紙1及び2のとおりであるから、これらは相違する。

証拠(甲15、20)及び弁論の全趣旨によると、本願部分Bは、別紙3のとおり、意匠に係る物品がパンツで、緑色で着色した部分以外の部分であり、本意匠部分は、別紙1のとおり、意匠に係る物品がチュニックで、緑色で着色した部分以外の部分であると認められる。パンツは、股下で二つに分かれ、足を片方ずつ覆う衣服(下衣)であるのに対し、チュニックは丈が長めの上衣である。腹部と脚を通して下半身にはくパンツと、胴体と腕を通して上半身に着るチュニックとは、用途及び機能がいずれも類似しないから、本願意匠Bの意匠に係る物品と本意匠の意匠に係る物品とは類似しない。本願部分Bはパンツの股上部分の一部であり、腹部を覆う用途及び機能を有するものであるのに対し、本意匠部分はチュニックの前身頃の一部であり、胸部を覆う用途及び機能を有するものであるから、本願部分Bの用途及び機能と本意匠部分の用途及び機能とはいずれも相違する。本願部分Bの物品全体の形状等の中での位置、大きさ及び範囲と本意匠部分の物品全体の形状等の中での位置、大きさ及び範囲とは、別紙1及び
3のとおりであるから、これらは相違する。

本意匠             
本願意匠A      
本願意匠B       

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