識別力が否定された事例NO.24
「マイクロブタカフェ」の文字を標準文字として、第35類『カフェテリアの事業の管理』及び第41類『愛玩動物の供覧、動物と触れ合うことを目的とした娯楽施設の提供』を指定役務とした本件商標の識別力が否定された事例を紹介します(令和7年(行ケ)第10079号 審決取消請求事件)。「マイクロブタ」はミニブタより更に小型のブタとして一般的に知られているとして、識別力が否定されました。
(要旨)本件商標の構成中、いずれも片仮名からなる「マイクロ」の文字部分と「ブタ」の文字部分が結合した「マイクロブタ」の文字部分については、前記⑴のとおり、「マイクロブタ」の称呼と「超小型の豚」の観念が生ずるところ、①ミニブタより更に小型の豚である「マイクロブタ」は、2008年(平成20年)頃から、イギリスなどで、ペットとして販売されるようになり、遅くとも平成24年頃には、イギリスで「マイクロブタ」が人気となっていることが、日本において紹介されていたこと、②「マイクロブタ」は、平成27年頃以降、日本においても、ペットとして注目されるようになり、イギリスから初めてマイクロブタの親豚が日本に輸入されたことが報じられた平成30年から登録査定時までの間に、マイクロブタの特徴、飼育の様子等を紹介する記事や動画がウェブサイトに相当数投稿されるなどしてきたこと、③この間、「マイクロブタ」は、ミニブタより更に小型の豚とされ、当初は、ミニブタと異なり、日本国内での流通がほとんどないとされるなど、家畜として飼育される普通の豚はもとより、「ミニブタ」とも区別されていたことは、前記⑵のとおりである。そうすると、登録査定時である令和2年5月8日において、「マイクロブタ」は、「ミニブタ」より更に小型の「超小型の豚」を意味する語として、一般に認識されるに至っていたものと認めるのが相当である。イ また、本件商標の構成中、片仮名からなる「カフェ」の文字部分については、前記⑴のとおり、「カフェ」の称呼と「主としてコーヒーなどの飲み物を供する店、喫茶店」の観念が生ずるところ、登録査定時である令和2年5月8日において、既に、種々の動物の名称を冠した、特定の動物と触れ合うことのできる喫茶店が存在し、平成31年春には、マイクロブタと触れ合うことのできる喫茶店も開店していたことは、前記⑵のとおりであって、前記アの事情も併せ考慮すると、登録査定時において、「マイクロブタカフェ」は、「超小型の豚」である「マイクロブタ」と触れ合うことのできる喫茶店を意味する語として、本件審判請求に係る指定役務の取引者、需要者に一般に認識されるに至っていたものと認めるのが相当である。

