識別力が否定された事例NO26
「DEEP CLEANSING OIL」の文字を含んでおり、第3類『クレンジングオイル』を指定商品とした本件商標の識別力が否定された事例を紹介します(令和7年(行ケ)第10092号 審決取消請求事件)。「DEEP CLEANSING OIL」が目立っており、商品の品質を示すとして識別力が否定されました。
(要旨)本願商標には「DEEP CLEANSING OIL」との欧文字が含まれるところ、deepは深いさま(乙3、4)、cleansing oilは化粧や顔の汚れを落とすために使う液剤(乙9、10)を意味する普通名詞である。また、商品名に「DEEP CLEANSING OIL」、「Deep Cleansing Oil」又は「ディープクレンジングオイル」を含むクレンジングオイルの中には、毛穴の中まで浸透して汚れを落とすこと(甲332、乙12~15、17、21、24~26、28~30、61の1)、古い角質を浮き上がらせて除去すること(乙20、23、27、28、60の1)をうたうものが相当数存在する。これらの事実からすると、「DEEP CLEANSING OIL」との欧文字部分は、本願商標の指定商品である「クレンジングオイル」に使用された場合、需要者に、毛穴の汚れや古い角質など皮膚の深部の汚れを落とすオイル状の洗浄剤を認識させるということができるから、商品の品質を表示する標章に当たる。また、別紙商標目録記載のとおり、上記欧文字部分は、幾分デザイン化されているとはいえ、その字体や配置に外観上顕著な特徴があるということはできない。さらに、上記欧文字部分は、欧文字とほぼ同じ太さの長方形の枠に囲われ、枠内の背景は白色とされているが、文字部分を枠で囲み、枠内の背景色を文字部分とコントラストをつけた色とすることは、当該文字部分を目立たせるためのありふれた手法であり、本願商標の指定商品と類似する化粧品についても、そのような表示を採用する商品は複数存在することが認められる(乙32、35~39、41)から、この点も「普通に用いられる方法」の域を出ないと解される。したがって、本願商標が法3条1項3号に該当するとした本件審決の判断に誤りはない。

