公序良俗違反

「Alphacool」の欧文字を標準文字で表して成り、指定商品を、第9類「コンピュータ周辺機器(コンピュータハードウエアを含む。)、コンピュータ・グラフィックカード・マザーボード・プロセッサー・電子回路及び他のコンピュータ構成部品の冷却用装置(コンピュータの冷却用の水の冷却用装置を含む)」等とする登録商標が公序良俗違反とされた事例を紹介します(令和8年(行ケ)第10008号 審決取消請求事件)。商標出願は早い者勝ちですが、他人の使用標章を図利加害目的で商標出願すると公序良俗違反(商標法第3条3項7号)となります。

(要旨)① 上記のとおり、本件引用商標は、本件商標の登録出願時(令和4年5月16日)及び登録査定時(令和5年3月15日)において、被告商品である「コンピュータ周辺装置」を表示するものとして、需要者の間に一定程度知られていたこと、② 原告が、本件商標の設定登録を受けた後、商標掲載公報の発行の日(令和5年3月24日)から2か月以内(同年5月22日)に、被告販売代理店に対し、本件引用商標の使用の中止及び誠意ある対応を求める本件通知書を差し出していること、③ 原告は、本件商標の登録出願前から、コンピュータ周辺機器等について、本件商標を使用していた旨の主張をすることを踏まえると、原告において、被告が被告商品を表示するものとして本件引用商標を使用していることを知らなかったというのは不自然というべきであり、かかる事情に加え、前記1⑶の原告出願の状況をも併せ考慮すると、本件において、原告は、被告が被告商品を表示するものとして本件引用商標を使用していることを認識しながら、被告による本件引用商標の使用を妨害し、あるいは、本件引用商標の信用等に便乗する目的で、殊更に本件商標の登録出願をしたものと推認され、そうすると、本件商標は、その登録出願の経緯に照らし、社会的相当性を欠くものがあり、登録を認めることが商標法の予定する秩序に反するものとして到底容認し得ないものとして、「公の秩序又は善良の風俗を害するおそれがある商標」に該当するというべきである。

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