侵害の予防に必要な行為
商標法36条2項には、特許法100条2項と同様に侵害の予防に必要な行為の請求権が規定されています。今回は、商標において侵害予防行為(標章抹消請求)が認められた事例を紹介します(令和7年(ネ)第10053号 商標権侵害行為差止等請求控訴事件)。標章を付した商品役務が差し止め請求の対象となるのに対し、標章抹消行為が侵害の予防に必要な行為としています。
(要旨)『学習塾の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務に関する営業上の施設、活動、販促物、広告、価格表又は取引書類・・・を内容とする情報に上記各標章(控訴人各標章)を付して電磁的方法により提供』することの差止めを求めている(請求の趣旨第5項〔原判決第1の1⑸〕)。そして、控訴人らが原判決別紙Webページ目録記載のイン
ターネット上のウェブサイトにおいて控訴人各標章を使用するとすれば、学習塾(明光義塾)の運営、フランチャイズ方式による学習塾の加盟店の募集、設立の指導及び助言、又は当該加盟店の経営の指導及び助言に関する役務に関する営業上の販促物、広告、価格表又は取引書類を内容とする情報に関して用いられると推認されるから、原判決別紙Webページ目録記載のインターネット上のウェブサイトその他の営業表示物件からの控訴人各標章の抹消請求も、商標法36条2項にいう『侵害の予防に必要な行為』の請求として認めることができる。」

