アマゾンへの掲載
アマゾンやメルカリに出品する際は、他人の著作権に注意を要します。今回は、アマゾンへの掲載行為が、メルカリに出品した商品及び写真に関する著作権の侵害に当たるとして、アマゾンへ損害賠償請求した事例を紹介します(令和7年(ワ)第9851号 損害賠償請求事件)。アマゾン等の運営事業者は、著作権侵害の申立てがあってから速やかに削除していることから不法行為責任を負わないと判断されました。
(要旨)原告は、本件出品者が本件サイトに掲載した本件商品に係る本件商品名及び本件写真は、原告が以前にメルカリ等のフリマサイト及びオークションサイトで使用したものを完全にコピー・盗用したものであり、原告の著作権侵害に当たる旨主張する。この点、本件商品名は、その内容からして著作物性があるとは認められない一方、本件写真は著作物性を認める余地があるものの、仮に、本件出品者による上記掲載行為が原告の本件商品名ないし本件写真に係る著作権を侵害することを前提としたとしても、これにより、本件出品者とは別主体であり、掲載行為そのものを行ったわけではない被告が直ちに同侵害についての責任を負うものではない。もっとも、被告は、本件サイトの運営者であって、出品サービスの提供に当たり、単に出品者による出品用ウェブページの開設のための環境等を整備するにとどまらず、運営システムの提供・出品者からの出品申込み(出品用アカウント作成)の許否・出品者へのサービスの一時停止や出品停止等の管理・支配を行い、出品者からのサービス料の受領等の利益を受けている者と認められるところ(前提事実(1)イ、乙2、5、8ないし11、弁論の全趣旨)、かかる地位に鑑みれば、被告が出品者による著作権侵害があることを知ったとき又は知ることができたと認めるに足りる相当の理由があるに至った場合で、その後の調査等に必要な合理的期間内に侵害内容を当該ウェブページから削除しなかったときは、被告は著作権者に対し、不法行為責任を負うと解し得るものではある。しかし、本件では、前提事実(3)のとおり、原告は、令和7年5月14日、被告に対し、本件写真が原告の著作権を侵害している旨の申立てを行い、被5 告は、所定の審査を行った上で、遅くとも同月18日までには本件商品(本件商品名及び本件写真を含む。)を本件サイトから削除している。被告が、原告による上記申立てより前に、本件出品者による著作権侵害があることを知った又は知ることができたと認めるに足りる証拠はなく、上記申立てから上記削除までの期間が4日程度にとどまることに照らせば、被告は、合理的期間内に侵害内容を削除したと認めるのが相当である。そうすると、本件出品者による著作権侵害があったことを前提としたとしても、被告は上記侵害につき不法行為責任を負うものではなく、原告の主張は理由がない。

