営業秘密
不正競争防止法上の「営業秘密」とは、3つの要件(秘密管理性・有用性・非公知性)が必要となります。今回は、営業秘密であるか否かが争点の一つとなった事例を紹介します(令和6年(ワ)第6912号 損害賠償請求事件)。営業秘密は、秘密管理性や有用性の立証が必要ですので、重要な技術情報について、必ず他社が容易にアクセスできないような管理が必要です。
(要旨)本件情報の内容は、原告の提供していたランドリーパック等のシステムを実現するためのプログラム及び設定ファイル(本件情報2)、ランドリーパック等を利用している会社や同会社からサービスの提供を受けている顧客に関する情報や売上げに関する情報(本件情報3)、ランドリーパック等のシステムが稼働するために必要なクラウド環境設定情報及び同クラウドに環境にアクセスするためのパスワード等の接続情報(本件情報1)というものであり、これらの情報は、原告がランドリーパック等のサービスを顧客に提供するに当たって必要不可欠なものとして一体として機能する情報であるということができ、全体として、事業活動に有用な技術上又は営業上の情報ということができる。また、本件情報2、3、及び、本件情報1の接続情報以外のものは、IDとパスワード等によって管理された本件サーバー上に保管され、他者が容易にアクセスできないように管理されており、本件情報1の接続情報も、他者に開示を予定されていない性質のものであることが明らかであるから、いずれの情報も秘密として管理されている情報ということができる。そして、本件情報の内容は一般的に知られておらず、容易に知ることもできないものであるから、公然と知られていない情報ということができ、したがって、本件情報は不競法上の営業秘密に該当する。

