情プラ法
情プラ法とは、大規模SNS事業者に対して悪質な投稿への迅速な対応と対応状況の公表を義務付ける法律でして、情プラ法の正式名称は「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」(令和6年法律第25号)で、2024年5月に公布され、2025年4月1日より施行されました。今回は、SNSや掲示板運営者(特定電気通信役務提供者)が権利侵害情報を放置した場合の免責要件が争点の一つとなった事例を紹介します(令和7年(ワ)第12790号 損害賠償等請求事件)。SNSや掲示板運営者(特定電気通信役務提供者)の免責要件が認められた新しい判例です。
(要旨)本件についてみると、原告の代表取締役であるAは、削除申請フォームを利用して、被告に本件各投稿の削除を申請したが、マイファンズにおいて本件各映画が販売されていた「 B 」名のアカウントの表示画面には、原告の名称の表示も本件各映画の著作者名の表示もなく、むしろ「 B 」と自称する個人の男性が映像を撮影して販売していると解される記載が存在する上、本件各映画の内容を確認するには、メールアドレスやパスワードの入力が必要であり、被告が本件各映画の掲載されたウェブページのURLから当該ウェブページに到達したとしても、本件各映画の内容を確認することはできなかったと認められる。しかも、本件各映画の画面表示には、「 B 」の文字の表示は存在したが、原告の名称又は著作者名が表示されることはなかったから、仮に、被告が、上記削除請求を受けて本件各映画の内容を確認できたとしても、その内容から原告が本件各映画の著作者であると知ることはできなかったと認められる。そうすると、本件で認められる事実によれば、被告において、原告の権利が侵害されていることを知っていたとき(情プラ法3条1項1号)にも、原告の権利が侵害されていることを知ることができたと認めるに足りる「相当の理由があるとき」(同項2号)にも該当しない。

